【団塊ひとり】キメラ民主、離党ドミノ 「公約違反」など訴え計11人離党

 このままでは選挙では勝てないと思ったのだろうか、民主党からの離脱者が続いている。もともと、キメラのように、異なった思想の持ち主の便宜的な集合体にすぎなかった政党だから、一度ほころびが出始めると修復は困難だ。離党行動は加速すると思われる。朝日新聞の記事を引用する。

 民主党の「離党ドミノ」が止まらない。野田佳彦首相が突き進む消費増税に反発。28日、内山晃衆院議員ら9人に続き、横峯良郎参院議員(比例)も離党届を提出。一方、鈴木宗男衆院議員は同日、国会議員5人による新党「大地・真民主党」の結成を総務省に届け、民主党離党者の受け皿づくりに動き始めた。
 民主党の12月の離党者は、八ツ場(やんば)ダムの建設継続を「マニフェスト違反」として離党届を提出した中島政希衆院議員を含め計11人にのぼる。消費増税マニフェストにはない項目だけに、首相の今後の対応次第ではさらに離党者が増える可能性もはらむ。
 内山氏らは28日午前、離党届提出後、国会内で輿石東幹事長と向き合った。内山氏が「離党します」と伝えると、輿石氏は「民主党が間違ったという意見の表明ということで離党という形を取られたんだと思う」と応じ、慰留しなかった。 (朝日新聞より)

 あれほど民主党を応援していた大マスコミの朝日新聞でさえ、このような記事を書く。それだけ民主党の退潮が鮮明になってきたといえる。

 私の悪友に言わせれば民主党はキメラ政党であり、かつゾンビ政党でもあるそうだ。なかなかうまいことをいう。民主党議員も多くは元自民党員であったり、すでに消滅した社会党員であったり、様々な出自を持つ。それが政権が予想以上に「長期」にわたった結果、いろいろな思惑が噴出してきて収拾がつかなくなって来たようだ。個人攻撃になるかも知れないが、日教組の親分だった輿石氏のTV映像を見ると、悪友が言う「ゾンビ」復活という見方もあながち誤りでは無いと感心してしまう。が、本性がキメラやゾンビだとしたら未来に繋がる政策の立案や実行など期待出来るはずがない。これでは、国民の未来に対する思いは「不安」の地点にとどまって先に進むことが出来ない。民主党不支持増加の最大の要因だと思う。

 事実、民主党政権は震災の対応をはじめ、年金・子供手当・雇用・公約の公務員の給料カット・議員定数削減などどれ一つ、きちんとした結果を出していない。「死刑」停止に見られるように、やたら意味のない会議を開いて「死刑」実施を先延ばしにしている。このように法律に明記されていることさえ、平気で守ろうとしない政党だ。震災に対する弛緩した対応を見ても、その解決を先延ばしにして政権の延命を諮ろうとしているのではないかとさえ思えてしまう。それは大阪維新の会の実行力と比較するとはっきりする。民主・自民・共産と既成の大政党が束になってかかっても、地方の小政党に勝てなかったのは、ひとえにこの実行力に関係している。

 大阪W選挙では、既成政党はファシズムを連想させるハシズムというレッテルを維新の会に貼り付けたり、一部の週刊誌は橋下氏の出自に対するネガティブ・キャンペーンを展開したが、全くの逆効果に終わった。いまやハシズムは未来に向けて必要な思潮になりつつある。ハシズムがこれからどう動くのかは断定できないが、「民意」を背景にしたその実行力には賞賛すべきものがある。やがては国政に進出すると思われるが、その時民主党自民党はどれだけ生き残れるか。いずれにしろ、一刻も早い国会の解散が望まれる。