【団塊ひとり‏】桜宮高体罰、市教委がバスケ部顧問を懲戒免職


 大阪市立桜宮高校のバスケットボール部顧問が懲戒免職になった。遅すぎた処置だが、すこしだけ前に進んだ感じだ。が、これで終わりではない。むしろこれからが始まりだ。

【引用】 
 大阪市立桜宮高校バスケットボール部キャプテンの2年男子生徒(17)が体罰を受けた翌日に自殺した問題で、市教委は13日、外部監察チームの報告書を公表し、暴力と自殺の関連を認定して部顧問の小村基はじめ教諭(47)を懲戒免職処分にした。
 また、2年前に体罰で停職3か月の懲戒処分となった男子バレーボール部顧問の坪田博和教諭(35)について、昨年11月に再び、1年男子生徒(16)の頭をたたく体罰をしたとして、停職6か月の懲戒処分とした。
 市教委は、小村教諭が男子生徒に対し、キャプテン交代の話を度々持ち出す一方、生徒への暴力行為を繰り返して重大な精神的苦痛を与えていたとし、「生徒への暴力行為が自殺の大きな要因と考えられ、自殺との間には関連性がある」と認定した。また、1994年の顧問就任当初から、暴力を指導の一環として位置付け、恒常的に平手打ちや足蹴りなどの暴力をふるっていた、と指摘した。
(読売新聞より)

 それにしても今まで「体罰」で懲戒免職になった教師がいなかったことが不思議だ。不審死・事故死・病死となっている事例でも、教師の体罰が原因で自殺しているケースがあるのではないか。今回は保護者が訴訟を起こしているので、同じような悲劇を繰り返さないためにも、司法は徹底して問題点を追求してゆくべきだ。自殺した息子の無念・伝えたい事柄、親なら命がけで解明したいと思うのは当然だ。学校に警察が入ることも仕方がない。遅ればせながら校長も更迭された。後は教育委員会の大改革だろう。

 さて桜宮高校生も大変な目に遭っているようだ。「自転車壊され、罵声浴び、校名入りカバンは裏返し…風評被害に苦しむ生徒たち」(産経新聞web) 気の毒とは思うが、なぜそんなに風当たりが強いのかも考える必要はある。見て見ぬふりをした代償がいま自分たちにふりかかっているのかも知れないという反省も必要だろう。高校生は若いのだから、この貴重な経験をこれからの教訓・肥やしにする以外なさそうだ。

 これからは、我々も暴力を「体罰」、暴行・脅迫を「いじめ」と呼ぶことを止めよう。違いを明確に意識し、問題の核心を正しく認識するところから事件の発生を抑えることが出来るはずだから。