【団塊ひとり】中韓に対して友好のシグナルを送りつ、完璧に無視するタフさが必要

 今日25日は平岡公威氏(作家三島由紀夫)が市ヶ谷の自衛隊駐屯地で割腹したいわゆる憂国忌川端康成が嫉妬し、村上春樹も及ばぬほどの才能がありながら、日本では正しく評価されていない。自決前のバルコニーの演説を自衛隊員は罵声で答えたが、三島が期待していた中心部隊は富士の演習場に出かけ留守だった。当時市ヶ谷にいたのは自衛隊の末端隊員で、必ずしも志によって入隊したわけではない公務員感覚の隊員だった。運命のいたずらとしかいいようがない。三島は自衛隊に絶望したかも知れないが、世界で公認されつつある現在の自衛隊を見たら三島はどう思っただろうか。変化しつつある日本の姿をみてもなお、三島は日本に絶望していただろうか

 「赤いナチズム」中国が沖縄県尖閣諸島を含む東シナ海防空識別圏を設定したことについて、米ホワイトハウスが中国政府に正式に「強い懸念」を伝えた。無関係の米国本土に、「慰安婦像」を建立するなど韓国の非礼、傲慢さには辟易するが、「慰安婦像」を韓国に建立させ、日米離間を謀ろうとしているのは、背後で糸をひいている狡猾な中国だ。が、それは成功していない。むしろ日米の絆を深め日本人の愛国心を高揚させただけだ。

 日米離間に失敗した中国は、今度は中国本土に朝鮮人テロリストの像を建て日韓離間を謀ろうとする。哀れなのは利用される韓国だ。韓国は中国に肩入れすることで自分たちの地位を安定させようとするが、結果として日米の信頼を失うことに気づかない。アメリカと中国に二股かけるパクのコウモリ的な「慰安婦外交」は、やがて世界にそっぽを向かれる結果になりかねない。早速、中国が尖閣に乗じて蘇岩礁(韓国名離於島)上空も自国の管轄に入れても、韓国は宗主国には強い抗議は出来ない。もちろん日米の支援も得られない。

 ケネディ大使の赴任は、いわば中国が仕掛ける孫子流の離間策には乗らないことをアメリカが正式に表明したようなものだ。もちろんアメリカも一筋縄では行かない危険な国でもあるが、日本にとっては中国やロシアや韓国とは比較にならないほど信頼の出来る国だ。ベストではないがベターな関係を築ける大国だ。

 しかし、保守的なサヨクは日本の孤立を宣伝して、中国や韓国の主張を尊重するように述べる。が、それは時代錯誤で危険な思想だ。もはや売国的でさえある。アジアにおいて孤立しているのはむしろ中国や韓国である。サヨクは現実を直視する勇気が欲しい。

 日本を恐れて未だに来日できない韓国大統領とは違い、かつてロバートケネディは当時の反米闘争の主戦場だった早稲田大学に乗り込み、反対派の学生達と真っ向から論戦を挑んだ。私はケネディ家のこうした態度が好きだ。今回赴任したケネディ大使も20代の時、ヒロシマに出向いている。当時のアメリカ人にとって勇気のある行動だ。

 今日25日が命日となる三島由紀夫も自分を否定する全共闘の会合に単身乗り込み、「近代ゴリラ」と自認して堂々と自分の意見を述べた。当時多くの「暴力」を否定していたはずの左翼的学者が学生との対話を拒み国家権力たる警察を導入し、学生達を迫害したことと較べれば三島の勇気や公平さには頭が下がる。が、結局学生達も安田講堂に立てこもっても誰一人自分の命をかけることも出来ず、最終的には彼等の軽蔑する国家権力に投降しその後の人生を生き延びてしまった。その生き残りの多くが政治家や官僚や法律家になって日本の政治の中枢に巣くってしまったことが現代日本の混乱の一因になった。

 歴史に名を残す偉大な人物は常に堂々としている。アジアのどこかの「指導者」のように、他国にまで出かけて醜い告げ口や虚言を弄することはしない。虚言癖のある者や陰で姑息な手段を弄する者とつきあってもろくな事はない。反論しつつ相手が自滅するのを辛抱強く待つしかない。政府は中韓との対立が続いても慌てることなく相手が自滅するのを静観すべきだ。

 中国や韓国がしつこい抗議を仕掛けても日本は妥協しないことだ。韓国が強気なのは民主党政権との蜜月期間で交わされた密約があるからだ。また河野洋平の先例があるからだ。安倍総理河野洋平になってはいけない。妥協がさらなる混乱と妥協に繋がることは河野談話で骨身にしみているはずだ。日本は中韓に絶えず友好のシグナルを送りつつ、かつ完璧に無視して行くタフな姿勢を貫いて欲しい。