【団塊ひとり】韓国は日本の「町内会」の一員ではない。

 読売新聞が自民党の総務会長二階俊博氏の特集を組んでいる。二階氏は韓国に大量の交流団を引き連れ、さらに5月の訪中時には、3000人の大交流団を率いる予定らしい。「交流」を機に落ちぶれていった古いタイプの自民型政治家である小沢一郎の轍を踏まなければよいが。いまや小沢氏は完全に過去の人となり、彼とともに中国に「朝貢」に行った数百人の「政治家」はほとんど残ってはいない。

 二階氏は「日韓は「近所の町内会」もっと話し合おう」と語ったらしい。アナクロニズムであり、日韓の歴史にあまりにも無理解である。従軍慰安婦問題でも朴大統領の発言に、『その通りだ』と応じた。このような迎合的な態度が日韓関係をここまでこじらせたことに対する反省もない。

 学校では昔は日本と朝鮮は互いに友好国だったが、明治以後の近代日本になってから朝鮮蔑視が始まったように説いているが、誤りだ。日本が倭国と呼ばれ、百済新羅の時代から日本人は半島の国と様々な争いを繰り返してきた。それは日本側の一方的な侵略ではなく、半島からの侵略も多かったことが歴史に記されている。それは「近所の町内会」程度の軽いいざこざではない。現代の韓国人も日韓併合時代を、日本にとっては町内会のようなものだと言ったら韓国人は怒るだろう。

 二階氏は中国や韓国は同文同種とか、日本にとって町内会の一員と、高所に立った勝手な見方がどれほど中韓をいらだたせているか、理解出来ないようだ。いくら表面的には似たようにみえても、日本人と中国人・韓国人との間には大きな垣根が存在する。両者が真の「友好」を存在させることは、不可能と断定は出来ないにしても至難の業である。

 安倍首相が長老支配から脱し、自民党を近代的な政党に脱皮させようと思えば、二階氏のような古いタイプの政治家を切る勇気がいる。今どき、小沢一郎のように大人数を率いて朝貢のような外交を実行しようとする政治家の古さは、相手に誤ったシグナルを送る日本にとってきわめて危険な存在だ。

一部新聞報道によると韓国の平昌冬季五輪が、いろいろな点で「準備停滞」状態になっているそうだ。もっとも新聞は大げさに書く。が、もし、本当だとしたら、同じDNAを持つ、同族の北朝鮮に援助を求めるべきだろう。日本は1円たりとも援助すべきでないことは当然だ。

 もし「友好」の名の下に韓国に援助を申し出る政治家がいたら、その人間は韓国と通じている信用できない人間だ。まともな日本の政治家なら、そのような破廉恥なことはしない。